事例紹介

Case Study

寝屋川市「もっと寝屋川」 i-Blend 導入事例インタビュー

スマートフォンアプリ開発基盤「i-Blend」を導入され、市民向けの総合情報スマートフォンアプリ「もっと寝屋川」を配信された寝屋川市経営企画部の皆さまに、導入の経緯からi-Blendの使い勝手、アプリを広めるための広報活動の秘訣などを伺いました。

写真左より、森本さま・濱崎さま・松下さま・松田さま、RS田中・RS井上・RS森田

寝屋川市
経営企画部 次長兼情報化推進課長 濱崎 辰夫さま
経営企画部 広報公聴課 課長 松下 智美さま
経営企画部 広報広聴課 係長 森本 晃彰さま
経営企画部 広報公聴課 松田 寛人さま
(以下敬称略)

両備システムズ(以下RS)
営業統括部近畿東海営業部 城谷 和成
営業統括部近畿東海営業部 森田 浩行
クラウドサービス推進室 田中 史織
クラウドサービス推進室 井上 美沙恵

部課名・役職等は取材時(2018年1月15日)のものです。

——まずは寝屋川市の概要についてご紹介ください。

松下:大阪府の北東部・淀川東側、地理的には大阪市と京都市の間に位置する街です。市内を流れる一級河川「寝屋川」が市名の由来で、市のロゴマークも川をイメージさせるものになっています。

現在の人口は24万人弱、ベッドタウンとして成長してきたまちで、高度経済成長時に人口が急増したものの、現在は減少しています。

平成28年度からは、市の木である桜をテーマとしたピーアール事業「サクラ☆プロジェクト」を開始し、桜の名所のライトアップ、桜をイメージしたスイーツ開発、桜の植樹など、魅力あるまちづくりを行っています。また、大相撲の平成28年9月場所で全勝優勝を果たした豪栄道関は、当市出身で、「ふるさと大使」として、市の知名度向上、愛着醸成を担っていただいています。

もっと多くの市民の皆さまへ情報を届けたい

——アプリ開発の検討を始めたのはいつ頃ですか? i-Blendを導入いただいた経緯を教えてください。

松下:北川市長が平成27年5月に就任した際、市民と市役所の情報伝達の在り方を見直すという所信を表明しました。具体的には、タブロイド判だった広報誌をA4判冊子型に変更することと、アプリでの情報発信を検討するという、2つの方針を示されたところが出発点です。

当時、どちらかといえば、高齢者が多く見ているという印象が強く、市民アンケートでも広報誌を見ている市民の割合は、若年層よりも高齢者が多かったです。市ホームページは膨大な情報が発信されているものの、なかなか必要な情報が見付けにくい状態で、若者向けの情報発信ができていないという課題を抱えていたのです。

その中で、スマートフォンの普及率が伸びており、若者向けや子育て世代向けの情報発信ツールとして有用ではないか、と考え始めました。

——市民ニーズ調査も、その一環で実施されたのですか?

松下:はい、そうですね。行政側だけで考えるのではなく、市民のニーズを踏まえて「使っていただけるアプリにしなければならない」というところから、平成28年10月に調査を実施しました。

——調査の結果はどのようなものでしたか?

松下:市としては、「市が持っている情報を発信する」ということが出発点になっていました。しかし、市民は市役所が持っている情報や警察署が持っている情報・地域の情報など発信元にこだわらず、知りたい情報をまとめて便利に得られるアプリを求めていることがこの調査でわかりました。

——他の自治体アプリはリサーチされましたか?

松下:アプリの検討を始めると同時に、調査・検討も行ってきました。子育てや防犯・防災、ゴミなど、個別アプリを採用している事例はたくさんありましたが、それを個々に導入すると膨大な費用がかかることも分かりました。

当時は平成28年度予算での構築を考えていたものの、予算が折り合わず、継続して検討することになりました。その中で個別アプリを導入するよりも統合型アプリを導入したほうが、コスト的にも市民の利便性もよいのではないかと議論がありました。総合型アプリを開発しているベンダーも、徐々に出始めている状況でした。

濱崎:といってもかなり少ない数でしたね。

i-Blendを採用した決め手とは

——その中で弊社にお声がけいただきました。

松下:これまでの調査、庁内での検討から仕様を決定し、平成29年度当初にプロポーザルを実施したところ、両備システムズより提案をいただきました。職員側で機能をカスタマイズして追加・変更できる点や、蓄えたデータの閲覧やメンテナンスが台帳管理機能で自由にできる点など、他の提案より全体的に優れていました。

濱崎:ASPサービスですが、一から構築するものと異なり、プラットフォームを用いたシステムだったため、かなり完成度が高いアプリということが提案の段階で分かりました。

——やりたいことが、弊社のi-Blendを使うことで実現できそうだった、ということですか?

松下:そうですね。また導入後に関しても、他の自治体でのニーズを踏まえてバージョンアップができるという点も魅力的でした。

——導入に関してはスムーズに進みましたか?

松下:予約システムについては、汎用的に作り込んだため、仕組み的に複雑で調整に苦労しましたが、それ以外はスムーズに進めることができました。

松田:細かいところは井上さんと毎日のように調整していました。分からないことも細かに回答いただきました。

RS井上:説明した箇所については、習得されてすぐに使いこなされていました。

アプリを浸透させる秘訣

——現在のダウンロード数を教えてください。

松下:取材時点で、約5,300です。平成29年11月24日に配信をスタートし、広報誌での告知や各メディアにも取り上げていただき、4日間で2,000ダウンロードありました。

RS森田:アプリが浸透するかどうか心配される声をよく聞きます。今回の広報活動について詳しくお聞かせください。

松下:チラシを一般用・保育所・幼稚園児保護者用・小中学生保護者用の3パターン計4万枚を作成し、イベント会場での配布や公共施設へ設置しました。特に子育て世代に向けては、小中学校や保育所などに御協力いただいて、保護者一人一人にチラシを配布し、隅々まで行き渡るように配慮しました。

ほかにも転入者にお渡ししたり、母子健康手帳の関連資料と合わせてお渡ししたりと、地道な広報活動を続けています。

平成29年12月号の広報誌に特集を掲載しましたが、実際にはそれより前に配布が始まります。広報誌を御覧になってすぐにダウンロードできるよう、今回はその配布に合わせて配信を開始しました。他にもメディアで取り上げていただけるように、記者クラブへ伺い説明も実施しました。

また、イベントでチラシを配布すると捨てられる可能性が高いため、ティッシュを作成し成人式で配布しました。今後もイベントがあるため、それに合わせて配布する予定です。

単純な比較はできませんが、寝屋川市Facebookページのフォロワーが1,000ぐらいですので、初動では良い結果が出たのではないかと感じています。

松田:広報誌でのピーアール効果が一番高いと感じました。

森本:現在約2か月で5,300ダウンロードですが、この数値は成果としてはどうなのでしょうか?

RS城谷:某市が1年前に公開した単体アプリは4,000ダウンロード、他の自治体アプリもそこまで数値が伸びているものは少ないため、自治体アプリとしては成功していると言って問題ないでしょう。

——実際の市民の皆さまの声はいかがですか?

松下:これからアプリ上でアンケートを実施する予定ですが、事前に実施したプレ運用では、子育て世代の市民や職員から「統合型アプリは使いやすい」という意見が多くありました。またゴミの分別方法がすぐに分かるなど、「分かりにくいことが分かりやすくなる」という点は求められていたのだと感じています。

——「分かりやすくする」といった工夫は何かされましたか?

松下:ライフスタイルの多様化により必要な情報は一人一人違いますので、市民のニーズがキーワードになっています。

濱崎:例えば公園にどんな遊具があるのか、公共施設の駐車場の有無など、細かい情報まで発信することが、市民のニーズに合致するのだと考えています。

松下: 暮らしというキーワードでいうと、医師会や歯科医師会などとも連携をしました。市民になりきって、必要な情報は何かを常に探しています。

——市外の反応はいかがですか?

松下:大阪府内の6団体から問い合わせをいただきました。またNHK・朝日新聞・産経新聞・時事通信社・地域情報誌で取り上げられました。 NHKに関しては、プレ運用前に説明に伺ったのですが、統合型アプリの導入が珍しいということで、その日の夕方にニュースが配信されびっくりしました。

i-Blendを実際に利用されて

——使い勝手についてはいかがですか?

濱崎:自治体のセキュリティ強化により、通常、市の情報を扱う場合はインターネットが使えません。i-BlendはLGWAN-ASPのため、その制約を意識することなくシームレスに利用でき、管理者側としては非常に使いやすいですね。

松田:ちょうど慣れてきた頃で、特に不便もなく使いやすいです。ただ予約機能だけは仕組みが複雑になっているので、担当者から問い合わせがよく入ります。

森本:管理画面については良くできていると思います。ただ、様々な機能があるため、それに伴ってメニュー項目も多くなっています。実際に使う機能は限られるため、使用者のレベルや権限に合わせて表示されるメニューが絞られると、もっと使いやすくなるのでは? と思います。

松田:他にも分析ツールが欲しいと思っています。タイルのアクセス数や消去数については、個別には分かりません。例えば「7割が防犯のタイルを消去している」というデータがあれば、その対策をすることができます。また、それぞれのタイルのアクセスを解析できることが必要と思っています。

——運用はどのようにされていますか?

松下:広報広聴課と情報化推進課が連携して全般的な部分を運用し、それぞれの分野は担当課で運用しています。

濱崎:例えば「道路の陥没箇所の補修」については、直接担当課へ通報が入り処理をしています。

——簡単な機能の改変については職員さまでできるようになっていますが、運用に支障を感じておられませんでしょうか?

松田:はい、特につまずくこともなく自由に変更できていますね。

松下:2~3日かかると思っていた変更についても、数時間後にはできていますので、非常に助かっています。

——今後に追加を予定している機能や活用方法について教えてください。

松下:6月の一時預かり保育の開始に合わせてシステムに予約機能を追加します。

また、危険箇所の通報については道路に限っているため、公園といった他の場所にも広げたり、汎用性のある予約システムをイベントなどでも使えるようにしたりと、様々な拡張を検討しています。マイナンバー制度の子育てワンストップサービスとの連携など、発展的に考えていきたいです。

広報としては情報発信媒体が1つ増えましたので、他とどう連携して効率的に情報発信していくかが今後の課題です。

——追加機能・改善点の要望がありましたらお聞かせください。

松田:予約システムで項目の増減が自由にできると、より便利になると思います。また、運用する上で帳票出力できる機能は必須だなと感じています。 ちょっと細かいのですが、予防接種の実際の接種日に合わせて、今後の予定を自動的に再計算し表示できれば、言うことはありません。

濱崎:遊びの心が入った機能が欲しいと思っています。完全に個人の趣向ですが「バーチャル墓参り」なんてどうでしょうか。年齢を重ねるに従って、遠くまで墓参りに行くことが難しくなります。それがアプリを使って状態を見たり、掃除や献花をしたりと離れていても墓参りをしたいというニーズが今後は出てくるのではないかと思っています。

自治体アプリの今後のあり方とは

——自治体アプリの今後の展望についてお聞かせください。

松下:必要な人が個別アプリをインストールするのではなく、統合的なアプリにシフトすると考えています。分野を問わず市民に影響のある緊急的な情報を届けることは、個別アプリではなかなかできません。

市民が必要な情報は一人一人異なりますが、行政として絶対知っておいていただきたい情報を届けるためにも、統合型アプリで配信するという流れになるのではと考えています。

濱崎:市民のニーズも変わりますし、進化できるようなアプリが必要ですね。

松下:ニーズや暮らし方の変化にどう対応するか、例えば子育て世代向けではなく高齢者向けに対応する必要が出た場合、簡単にカスタマイズできる点やバージョンアップがある点は本当にありがたいです。

濱崎:いろんな情報発信から考えると、社会教育系の情報や図書館・高齢者向けの情報から、更に広がれば街の全体の情報はアプリを入れておけば全て分かるよ、というところまで考えていきたいですね。

——ありがとうございました。

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